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▼トップニュース 2008年11月18日 |
| 平成20年第4回定例会<9月12日議案質疑> 議案第157号、平成20年度福岡市病院事業会計補正予算案(第1号)に関しての質疑 |
| ○副議長(久保 浩) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を継続いたします。渡辺裕江議員。 ○41番(渡辺裕江)登壇 私は公明党福岡市議団を代表して、今議会に提案されている議案のうち、議案第157号、平成20年度福岡市病院事業会計補正予算案(第1号)に関してお尋ねいたします。 福岡市立病院の整備については、第2次福岡市病院事業運営審議会の答申を受け、取り組み方針が決定されました。それによりますと、新病院は、こども病院のみを単独で建てかえ、整備場所をアイランドシティにするとなっています。こども病院は開院から28年が経過し、老朽化が著しく、狭隘化や耐震性の不足などの理由から医療の継続を考えるとき、建てかえは緊急の課題であったことと思われます。そもそも福岡市立病院の整備については、こども病院、市民病院を統合移転し、新設するということが考えられておりました。これが、こども病院の単独移転となった経緯とその理由、背景についてお尋ねいたします。 利用者の中には、小児医療のバランスが壊れるとか、西区の方からは<通院が不便になる、搬送時間がかかるなどから、建物を高層にしてでも現地での建てかえを望む声も上がっております。現地建てかえを行わず、なおかつ幾つもの移転候補地の中でアイランドシティに決定されたのは、具体的にはどのような要因が大きいのでしょうか、お尋ねいたします。 全国で最近整備された小児専門病院の施設規模を見ると、平均して敷地面積約5.0ヘクタールとなっています。現こども病院は、敷地面積は??.7ヘクタールです。今回の新病院は当初計画では3.0ヘクタールから、最終案では3.5ヘクタールとなったその根拠についてお聞かせください。 私たち公明党市議団は昨年より、病院移転問題プロジェクトチームを結成し調査を続けてまいりました。全国的に自治体の病院改革が問われる中で、本市にあっては30年から50年先を見据えた市立病院のあり方を慎重に検討する必要があるからです。まずは総務省が設置した公立病院改革にかかわった東日本税理士法人などより講師をお招きし、全国の公立病院改革の実情や病院経営について、2度にわたる勉強会を行いました。福岡県立病院では、5病院のうち4病院が公設民営化または民間移譲されました。これは国の公立病院改革ガイドラインを先取りしたものではありますが、市民の健康を守り第一線で活躍されている市民病院の姿、私たちは救急医療、災害医療、高度医療を担う公立病院は、単に経営的側面のみでそのあり方を決めてはならないと思います。その責任は行政にあると考えます。市議団でも当初、市民病院との統合、移転を検討しておりました。しかし、現時点における福岡市の医療環境や財政状況を考えるとき、地方独立行政法人へと移行し、経営の改善、人事、給与制度の改革などを実施した上で、老朽化の激しいこども病院単独移転との結論に至りました。 そこでお尋ねします。基本構想の案の中に、将来の環境の変化にも対応可能な整備とあります。医療環境や医療技術に応じて対応できる設計や敷地の確保と記されていますが、将来の医療環境の変化とは具体的にはどういうことを想定しているのでしょうか、お聞かせください。 これで1回目を終わり、2回目からは自席にて行います。 ○副議長(久保 浩) 阿部保健福祉局長。 ○保健福祉局長(阿部 亨) 新病院の整備についてお答えをいたします。 まず、こども病院の単独移転となった経緯と背景についてでございますが、2つの市立病院を統合し移転するといたしました平成17年度策定の基本構想につきまして、平成19年度に検証・検討が行われ、構想策定後の本市の医療環境の変化や厳しさを増す本市の財政状況などを踏まえると、構想をそのまま実施する環境にないと考えられ、新たな病院を整備する場合は、小児・周産期医療及び感染症医療に特化すべきとの方向性が示されたところでございます。その後、市立病院のあり方について、改めて病院事業運営審議会に諮問をし、専門的見地から御審議いただき、本年6月に新病院が担うべき医療機能の内容としては、小児医療、周産期医療、小児救急医療とすることなどを内容とする答申をいただいたところでございます。市といたしましては、この答申を受けまして、新病院において小児医療のさらなる充実を図り、新たに周産期医療に取り組んでいくこととしたものでございます。 次に、建設場所をアイランドシティに決定した具体的な要因についてでございます。 まず、現地建てかえにつきましては、敷地が狭く不整形であることなどから、診療を継続しながらの工事には設計上大きな制約を受け、一部休診の可能性があることや、工事期間が長期化し、この間、振動や騒音は避けられず、医療機器に対する影響も考えられ、患者さんや御家族にも多大な苦痛や不便を強いるということになると考えられることから、課題が多く効率的な整備手法ではないと判断いたしております。 次に、建設場所をアイランドシティに決定したことにつきましては、新病院が担います医療機能や規模を踏まえまして、利便性や経済性、敷地の活用性、療養環境などの視点から総合的に判断いたしましたが、特に医療の質の確保、向上を図るという見地から、敷地の活用性と療養環境を重視し、アイランドシティが適地であると判断いたしたものでございます。なお、他の候補地につきましては、用地面積が十分に確保できないことや、まちづくりの視点が合わないこと及び価格が高いなどの難点があり、適地とは言えないと判断したところでございます。 次に、敷地面積につきましては、従来、最低3ヘクタールとし、最終的な面積については検討中といたしておりましたが、今回検討の結果、3.5ヘクタールとしたものでございます。3.5ヘクタールとなった主な要因としましては、まず駐車場について、従来、患者用の300台のみを見?桙で9,000平米といたしておりましたが、職員用や業務用の確保を勘案し、合計400台から450台分、面積にして1万2,000平米を確保すること?ニしたことから、3,000平米の増加となっております。また、建築面積につきましても、従来7,000平米としておりましたが、受付部門、ロビー?ネどのゆとりや附帯施設の設置スペース確保の観点から8,000平米といたしたため、1,000平米の増加となっております。さらに、これらに伴い?A緑地の面積が全体の20%相当ということで1,000平米増加することから、合計で5,000平米を加えまして3.5ヘクタールというふうにしたものでございます。 次に、将来の医療環境の変化につきましては、現時点で具体的にお示しすることは困難でございますが、今後、医療水準や医療の内容、市内における医療提供体制などが変化することも考えられ、新病院においてもこれらに適切に対応していくことが必要となります。現こども病院の事例を見ますと、開院時は当時の最高水準で整備をしたにもかかわらず、その後の医療環境の変化や医療技術などの進歩等に伴いまして、新たに周産期医療を行う必要や、手術、検査、集中治療室、病室など、医療機能の全般にわたって十分な対応が困難な状況となったため、今回、新病院で対応する必要が生じたものでございます。新病院におきましては、このような経験を生かしまして、将来にわたって対応可能な病院づくりを計画しているものでございます。以上でございます。 ○副議長(久保 浩) 渡辺裕江議員。 ○41番(渡辺裕江) 新病院の基本方針には、共通概念として子ども中心の療養の場を確保、家族がストレスを感じない環境、医療従事者が働きやすい環境とあります。非常に大事な視点だと思います。これは医療内容の充実に尽きると考えられますが、新病院基本構想で具体的にどんな計画を考えているのか、お聞かせください。 全国政令市における成育医療の取り組みを見てみますと、本市で実施する小児・周産期医療は当然のこととして、母性内科は17政令市中13政令市で、また生殖医療は同じく14政令市の公立病院で行われています。今回の基本構想には上がっていないものの、将来的にはどのようにお考えかお聞かせください。 小児科、産科医師数、分娩取り扱い医療機関の減少が社会問題化しています。出生数が減少傾向にある一方で、低出生体重児や不妊治療による多胎出産の占める割合は著しく増加傾向にあります。また、出生前診断の進歩により胎児の段階での異常の判明が増加することが予想されることから、さらなる周産期医療体制の充実が課題となっているところです。そこで、新病院の高度医療、周産期医療について4点お尋ねいたします。 1点目、新病院の広域的な役割、機能を踏まえ、国、県や他の自治体の支援に働きかけるとすると基本構想にもありますが、国からの補助など具体的にお尋ねします。 2点目、病床数が214床から計画の260床に増床することで、医療法による人員配置基準を満たすために、小児科、内科、産科医師、看護師等の人員も増員しなければなりません。それぞれの適正人員数と、特に産科医師の確保についてお聞かせください。 3点目、福岡県の高度周産期医療機関における小児集中治療室、NICUの病床数の不足分21床をこども病院に確保する検討はされているのか、また、県はこども病院の必要性をどこまで理解しているのか、これまで県と具体的にどんな話し合いをされているのか、新病院に対する県の支援体制も含め、お聞かせください。 4点目、胎児、新生児の異常は、同時に母体への負担も強いることになります。そもそもお産とは命がけのものであったはずです。視察先の病院でのお話ですが、普通分娩であっても約5%の確立で出産時に命を落とすこともあるそうです。また、出血がとまらなくなると、母体の場合、約30分で死亡することが考えられます。このような妊産婦が危険な状態になった場合の搬送は心配ないのか、ドクターカーの配置も含め、救急体制についてお伺いいたします。 救急医療体制としてのヘリポートの設置についてお尋ねします。 ヘリポートの設置については、メディアなどによれば、アイランドシティでのヘリポートの設置はさまざまな制限にかかるため、難しいのではないかと言われております。この点については、我が党の調査によりますと、管制塔の待機指示は管制圏より半径9キロにわたるもので、アイランドシティのみならず、他の全候補地に同様にかかるものであり、なおかつ、進入経路等を考慮すれば、待機せずに着陸することができます。むしろ問題になるのは、適地調査に基づく設置許可をとる際、半径200メートル及び進入経路前後1キロメートルの範囲にわたる住民への?燒セと理解、風圧や騒音対策が必要となります。久留米大学病院の付設ヘリポートのように、住民の反対で現在も使用できず、臨時ヘリポート?大学構内に設置、対応しています。新病院では、年間何回の離発着が予想されるのか。また、適地調査にはどれくらいの時間がかかるのか、?ィ聞かせください。 経営についてですが、大阪府立病院機構では、府立5病院を独立行政法人の適用を受けて平成18年決算では収支差はマイナス4億円からプラス13億円に転じている例もあります。公立病院の独立行政法人適用を含む改革、改善は急務であると考えています。このような公立病院の独法化のメリットまたはデメリットをどのようにお考えか、所見をお聞かせください。 これで2回目を終わります。 ○副議長(久保 浩) 阿部保健福祉局長。 ○保健福祉局長(阿部 亨) まず、新病院基本構想案に掲げました基本方針の共通概念に基づく具体的な取り組みについてお答えをいたします。 NICUなどの集中治療室や準集中治療室を充実すること。また、年齢別、疾患別病棟の採用をすること。子どもたちのプライバシーを尊重し、また子どもたちが自宅で過ごしているような気持ちになれることを目指して個室を多く設けること。付き添う家族のストレス低減に配慮した付き添いスペースやくつろぎスペースなどの充実を図ること。適切な労働環境、給与制度の設定や高い技術や知識が習得できる環境づくりに取り組むこと。職員の子どもを預かる院内保育所を設置する方向で検討することなどを考えておりまして、よりよい病院づくりを進めてまいりたいというふうに考えております。 次に、成育医療につきましては、今回の構想案でもお示ししておりますが、妊娠、出生から思春期、成人に至る子どものすべての成長過程における集学的かつ継続的な医療の提供が今後の課題というふうに考えております。なお、新病院では、近隣及び各地の医療機関との機能分担、連携による相互補完的な取り組みを基本としておりますが、今後、医療環境の変化に応じまして、機能の拡張について成育医療も含めて検討を行うことも必要であるというふうに考えております。 次に、国からの支援の仕組みにつきましては、現行制度ではございませんけれども、国や県に対しまして、小児医療に対する財政措置の充実強化や、こども病院に対する助成制度の創設について要望をいたしております。今後とも、新病院の広域的な役割、機能を踏まえまして、国や県の支援を受けられるよう引き続き働きかけてまいります。なお、今般、厚生労働省が新規に地域周産期母子医療センターへの支援として平成21年度予算の概算要求を行っておりまして、制度が設けられた場合にはこういったものの活用も検討したいと考えております。 医師等医療従事者につきましては、現時点では確定したものではございませんけれども、必要な機能を踏まえまして、常勤医師66名、その他の医師40名、看護師389名、医師、看護師以外の医療従事者80名の人員を想定しているところでございます。また、産科医師の確保につきまし?トは、産科医師のみならず、医師や看護師不足が深刻な中、医療従事者から選ばれる病院であるために、高度な医療機能を備えますとともに、?ュきたい、働き続けたいと思える環境をつくり出すことが重要であるというふうに考えております。適切な労働環境、給与制度の設定や研修の?Vステム、人材採用に当たりましては、全国から広く採用できるよう計画的に行うことなどを考えておるところでございます。 次に、県との協議につきましては、これまで審議会答申の内容や本市が担うべき医療機能や規模について御報告し、あわせて今後の増床に向けた手続につきまして相談を行ってまいりました。今回、基本構想案を取りまとめたため、今後、新病院への支援も含めて具体的な協議を進めていきたいというふうに考えております。 次に、妊産婦の救急体制についてでございますが、まず重症の妊娠中毒症や前置胎盤などの合併症を持つハイリスク母体と診断された妊婦につきましては、診療体制が整った大学病院等の高度医療機関に担っていただくというふうにいたしております。なお、出産時に合併症等が判明した場合は、新病院の産科医等で可能な範囲の対応をし、対応が困難な場合は他の高度医療機関に搬送することになりますが、このようなケースにつきましては病院事業運営審議会におきましても議論がなされておりまして、ハイリスク母体は九大病院、福大病院などとの役割分担の中で対応することが現実的である。ただし、緊急状態において速やかに他病院へ救急搬送できる体制が必要であるとした上で、留意事項として母体及び新生児の搬送体制の充実を行う必要があるとされているところでございます。御指摘のドクターカーを含めまして、搬送体制の充実について検討してまいることといたしております。 それから、新病院でのヘリコプターの離発着につきましては、病院間の転院搬送が中心になると想定いたしております。ヘリポートの利用件数につきましては、予測した件数はございませんけれども、参考といたしまして、平成 18年度に県外からこども病院に救急車で搬送された患?メ数は新生児に限っても43名となっております。これらの多くがヘリコプターでの搬送に変わる可能性があるというふうに考えておりまして、?タ送時間も短縮されることが見込まれるところでございます。また、地形や空域、騒音、気象等の調査、解析など、基本的な事項に関する適地?イ査につきましては約6カ月程度かかるというふうに見込んでおるところでございます。その後、地元説明や設置許可申請手続などを行うこと?ノなります。 最後に、地方独立行政法人化についてのお尋ねでございますが、地方独立行政法人は地域に必要な事務事業を効果的かつ効率的に担わせる目的で、地方公共団体が設立する法人であり、基本的理念といたしまして、公共性、透明性及び自主性、自立性を確保することとされております。メリットといたしましては、市が担うべき医療のうち、不採算医療などにかかる費用については、市からの財源措置により確実に実行しつつ、法人運営、事業執行の弾力性の向上や提供する医療の質の向上が可能となるというふうに考えております。責任体制の明確化や地方自治法などの制約がなくなることによる意思決定のスピード化、経営の効率化などが図られるようになります。また、市の附属機関として設置する評価委員会による適切な業績評価や評価結果の公表など公共性及び透明性も確保されると考えております。一方、デメリットといたしましては、人事、給与、契約及び予算編成などを担う管理部門を新設するために、その運営経費や財務会計システムなどの保守経費などの管理コストが必要となってまいりますが、管理部門への適正な職員配置や外部委託の活用などによりコストの抑制を図ってまいります。以上でございます。 ○副議長(久保 浩) 渡辺裕江議員。 ○41番(渡辺裕江) 公明党市議団は、今回の新病院計画の検討に当たり、本市の2つの病院はもとより、全国の6カ所の自治体病院の視察を行いました。すべて100%と言える病院はありませんが、どこの病院でも医療従事者の方々は使命と責任のもと、命と向き合っている姿に敬服?「たしました。この議案は、9月定例会の中でも大きな注目を集めている議案であり、今後の市政にとっても重要な課題です。前にも申しまし?スが、市民のために30年、50年先を見据えて、全国に誇れるすばらしいこども病院をつくるべきです。患者家族の皆様を初めとするさまざまな?コが上がっている中で、市民の不安に対し誠実に、そして責任ある姿勢が問われています。市長の決意をお聞きして、質疑を終わります。 ○副議長(久保 浩) 吉田市長。 ○市長(吉田 宏) 市立病院のあり方につきましては、昨年来、市議会を初め、病院事業運営審議会での御審議をいただきました。また、多くの市民、患者家族の皆様の御意見などもいただきながら検討を重ねてまいりました。議員も御指摘のように、こども病院は開院後およそ30年が経過しました。老朽化、狭隘化、さまざまな課題があり、それらへの対応に加えまして、将来にわたって優秀な医師を確保していくためにも、早い早急な整備が必要であると考えております。 また、新しい病院では、周産期医療に取り組むなど医療機能をさらに充実、強化をしまして、良好な療養環境を確保するとともに、病院スタッフにとっても働きやすい環境づくりを行うことにしております。30年前、市民の皆さんの要望を受けまして、当時の進藤市長、また市議会のリーダーシップのもとに設置をされたこども病院であります。初代院長合屋先生でございますが、歴代の関係者の御尽力をいただきまして、九州・西日本の小児高度医療をリードするといったすばらしい実績をこれまで積み重ねてまいりました。この先人たちが積み重ねていただいた実績を引き継ぎまして、21世紀にふさわしい子どもたちのための病院づくりを着実に進めてまいりたいと考えています。今後とも、市議会を初め、市民の皆様に御理解をいただけるよう十分説明もしてまいりますし、また意見を伺ってまいりたいと。議員言われましたように、全国に誇れるというすばらしい病院づくりに全力を挙げて取り組んでまいりたいと思います。ぜひ御協力をよろしくお願いいたします。 |
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